『固定種』と『交配種』の違いを知っていますか?

東南アジアのタイで無農薬有機野菜の栽培と販売を始めてから約11年になりました。

農業ビジネスの六次産業化によって生産者、消費者、環境・社会面に対して『三方よし』のビジネスを行なっています。

A.W.E.Intertradeでは、生産者と消費者が安心して暮らしていく仕組みを農業ビジネスを通して作っています。

無農薬有機野菜の栽培と販売を通じて、日本やタイに限らず私たちの健康や食に関してまだまだ知らされていないことが数多くあります。

今回は、『固定種と交配種の種の違いが私たちに与える影響について』書いていきたいと思います。

交配種とは

交配種固定種といった言葉は聞きなれない方が多いと思います!

まずは、一般的によく見られる『交配種』についての説明からさせて頂きます。

交配種とは、F1と言ったり雑種第一代と言ったりもします。

私たちが普段JAやホームセンターで見かける種は、ほとんどが交配種の種です。

この交配種というのは、ハイブリッドとも呼ばれています。

そう呼べれるくらいに種として、(人間から見て)優れた特性を持っています。

それは、交配種からできる野菜は同じ規格に揃い、見た目も綺麗になります。

収穫量も増え、病気の耐性がついたり、栽培速度も早くなり、生育が揃います。

この種を使うことで、市場にとっては同じ規格の野菜を扱うので値段設定や管理などが容易になります。

生産者にとっては、従来の野菜よりも栽培スピードが上がるということは、1年間に栽培できる回数が多くなるのでより野菜を出荷することができ、それが収入に繋がります。

この交配種が流通し始めたのは高度経済成長期。

大量生産、大量消費時代突入の真っ只中でした。

つまり、消費者の方々にとっても常に野菜があるというのは大変なメリット。

でした。

雑種強勢作用

これらのメリットが多くの人に受け入れられたので、交配種の野菜が広く普及しました。

では、交配種はなぜこんなにも人間にとってのメリットばかりが詰め込まれているのでしょうか。

それは、『雑種強勢』が作用しているからです。(下図参照)

(出典:種と固定種野菜の農園 月と星 より)

雑種強勢は、遺伝的に遠い親同士を掛け合わせることで両親の特性を子が受け継がれる作用のことです。

これにより、栽培の成長も早くなります。

この雑種強勢という作用を利用したのが、交配種です。

メリットとデメリット

ただ、何事もメリットがあればデメリットもあります。

交配種を開発し、販売する種会社からしたらより多くの種類と量を確保したいと思うところです。

そこで利用したのが、『雄性不稔』という現象です。

雄性とは、雄しべのこと。

不稔とは、種がないこと(花粉がないこと)。

つまり、雄性不稔とは花粉がない雄しべを持った野菜ということです。

この現象は、野菜を栽培しているとごく稀に遺伝子異常を引き起こしている野菜として出現します。

自然の中では、受粉能力のない野菜となりますので自然淘汰されるものでした。

ですが、人間にとってはこの雄性不稔を利用した方が効率的に交配種を作り出せます。

それは、野菜が雄しべと雌しべを持っているからです。

雄性不稔の個体にも雌しべはあります。

この雌しべ(雄性不稔の個体)に遺伝的に遠い雄しべを授粉させることでF1が簡単に確実に作ることができます。

人間に与える影響とは?

では、この現象を利用することが私たち人間にどう影響するのでしょうか。

この『雄性不稔』という現象は、ミトコンドリアの異常が原因ではないかと言われています。

一時期、飲むミトコンドリアというのが流行りましたね!

ミトコンドリアは私たち人間が生きていくために必要不可欠なものです。

そのミトコンドリアに異常をきたしている雄しべのない野菜を利用し、その種を販売、農家は栽培し、私たちは日常的にこの野菜を摂取しています。

そして、この交配種が普及したのと同じ年代から男性の精子の数も減ってきています。

世界的に見ても、男性の精子は4分の1にまで減り、無精子症の患者が増えました。

原因は食生活の変化や、環境の変化など色々な要因が挙げられていますが、雄性不稔の野菜を摂取し続けているということも原因としてあるのではないでしょうか。

先進国で少子化と言われているのは、このことに関係しているかもしれません。

私たちができること

では、私たち消費者はどうしたら良いでしょうか。

交配種のお話をしてきましたが、もう一つの種『固定種』のお話をしたいと思います。

固定種は、昔ながらの野菜と呼ばれたりします。

それは、交配種が普及する前に栽培されていた野菜のことです。

その野菜は、生育は不揃いですし、大きさも均一ではありません。

成長のスピードも交配種に比べれば遅いです。

ですが、味は野菜本来の味がします。

そして、雄性不稔の技術は使われていないので安心して食べることができます。

数は少ないかもしれませんが日本でもこの固定種を扱い、販売しているところはあります。

消費者としては、無農薬有機で作られたものを買うことに加えて、この種の違いも意識してみてはいかがでしょうか。

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